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吉見一起に聞くWBC侍ジャパンの投手起用法。「先発ローテーションは?」「クローザーは?」「大谷翔平の使い方は?」 (2ページ目)

  • 水道博●文 text by Suido Hiroshi
  • photo by Getty Images

【第2先発に必要なこととは?】

── 開幕戦となる中国戦をダルビッシュ投手にした理由を教えてください。

吉見 野球というのは、最初の試合が大事です。普通に考えれば中国に負けることはないと思いますが、同じ勝ちにしても「勝ち方」「流れをつくること」が問われます。ものすごく大事で難しいところではありますが、実績を考えて、ダルビッシュ投手か、それとも山本投手か。国際経験が豊富で、かつチームのリーダー格であるダルビッシュ投手が適任だと思います。65球という球数制限はありますが、1イニング15球程度と考えれば、4〜5回はいってくれるのではないでしょうか。

── 2戦目は、1次ラウンドで最も手強いと思われる韓国が相手です。

吉見 ここに東京五輪で開幕投手(ドミニカ共和国戦)を務め、準決勝の韓国戦でも登板して好投した山本投手をもってきたいと思います。そしてチェコ戦は未来のエースの期待がかかる佐々木投手、オーストラリア戦には昨年11月の強化試合で同国相手に好投した今永投手です。

── 先述したように、1次ラウンドは65球の球数制限があるため、必然的に「第2先発」が必要になってきます。

吉見 第2先発として起用したいのは、伊藤大海投手(日本ハム)、高橋宏斗投手(中日)、宮城大弥投手(オリックス)、戸郷翔征投手(巨人)、高橋奎二投手(ヤクルト)の5人です。国際試合の大舞台は緊張すると思います。強心臓、堂々としたマウンドさばきが必要になってきます。そのなかで伊藤投手は、東京五輪でのピッチングが印象に残っています。頼もしい存在です。

 高橋投手は中日の後輩ということで、彼のことは性格も含めいろいろ聞いていますが、投げる時の顔つき、打者に向かっていく気持ちがいいです。また宮城投手は昨年の日本シリーズで、淡々とですが攻めの投球を続けていました。ボール自体もすばらしいですが、気持ちの強さも感じました。

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