内川聖一が地元・大分の独立リーグで若い選手に伝えたいこと。現役引退後は「アマチュア野球に興味がある」

  • 原山裕平●取材・文 text by Harayama Yuhei
  • photo by Jiji Photo

内川聖一(大分B-リングス)インタビュー@後編

◆前編はこちら>>40歳でNPB引退を決断した理由「受け入れるしかなかった」
◆中編はこちら>>「こんなにスライダーが曲がるのか」対戦して驚いた日本人投手とは?

 2023年、内川聖一は「独立リーグ」という新たな舞台でプレーする。

 大分B-リングスは2020年に設立された大分初のプロ野球チーム。今シーズンから監督は宇佐市出身の山下和彦(元・横浜DeNAベイスターズコーチ)、ゼネラルマネージャーには大分市出身の岡崎郁(元・読売ジャイアンツコーチ)を迎えた。

 大分市出身の内川は、地元に帰り、何をチームに還元しようと考えているのか。将来のビジョンを聞いた。

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引退試合で握手を交わす内川聖一(左)と村上宗隆(右)引退試合で握手を交わす内川聖一(左)と村上宗隆(右)この記事に関連する写真を見る── NPBの選手としては引退されましたが、今後は独立リーグの大分B-リングスへの入団が決定しました。地元の球団でプレーを続けるに至った経緯を教えてください。

「NPBを引退する時に、果たしてこのまま全部辞めていいのかな、という気持ちもあったんです。成績とか立ち位置を確立させるために自分を追い込んでやるのはちょっときつかったので、NPBは引退しました。だけど、すべてを辞めてしまうと、自分が小さくなる気がしたんです。

 今までやってきたことが全部なくなってしまう感じがして......。だったら、プレーしてほしいと言ってくれるところで、やらしてもらおうかなという思いが生まれてきて。実際にいくつか声をかけてくれた球団があったなかで、プレーする意味を考えた時に、地元の球団でやろうという結論に至りました」

── プレイングコーチという立場になるのでしょうか?

「コーチという役職はついてないですけど、球団との話し合いのなかでは、若い選手に経験したものであったり、技術的なものを伝えてほしいとは言われています。もちろん、僕自身もそういう気持ちでいます。

 今までみたいに結果を出すためにということではなくて、喜んでもらえる人のためにプレーしたいですし、大分のチームの認知度を高めることであったり、お客さんに知ってもらうきっかけになるようなことをやっていければと思っています」

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