完全試合、三冠王、2ケタ勝利&2ケタ本塁打...快挙だらけの2022年「野球界10大ニュース」 (7ページ目)

  • 紙井昇●文 text by Kamii Noboru
  • photo by Sankei Visual

キャンプ前日に今シーズン限りでの退任を発表した阪神・矢野燿大監督キャンプ前日に今シーズン限りでの退任を発表した阪神・矢野燿大監督この記事に関連する写真を見る

【異例の "シーズン前退任表明"】

 2019年から阪神を率いる矢野燿大監督は、春季キャンプインを翌日に控えた1月31日、選手、報道陣に異例の今シーズン限りでの監督退任を表明した。

 その矢野監督のラストシーズンだが、苦難の船出となった。開幕投手に指名していた青柳晃洋が新型コロナウイルスに感染したため、開幕投手の変更を余儀なくされるアクシデントに見舞われる不運もあり、開幕からセ・リーグワースト記録となる9連敗を喫した。

 セ・リーグ最下位で交流戦に突入した阪神だったが、主砲・大山悠輔の活躍もあり、交流戦2位の12勝6敗で終えると、最大16あった借金を7月24日に完済。最終的に68勝71敗4分でセ・リーグ3位となった。

 CSでは、ファーストステージでDeNAを2勝1敗で下し、ファイナルステージに進出。だが、ヤクルトに4連敗を喫し、日本シリーズ進出はならなかった。

 在任4年間でリーグ優勝は果たせなかったが、選手の活躍予想をあらかじめ書いたり、"模擬ヒーローインタビュー"をしたり、"予祝"のメンタルトレーニングを取り入れるなど、二軍監督時代からこだわってきた「超積極的」「あきらめない」「誰かを喜ばせる」野球を貫いた。

 来季からは岡田彰布が、阪神の監督としては15年ぶりに復帰。スローガンは岡田氏がインタビューで使用する、優勝を表す言葉の「アレ」から「A.R.E.」に決定。2005年以来の「アレ」を目指す。

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