日本ハム「きつねダンス」で注目の楽曲秘話と「日本愛」を、ノルウェーの兄弟デュオ・イルヴィスが語った (4ページ目)

  • 白鳥純一●文 text by Shiratori Junichi
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

弟のボード弟のボードこの記事に関連する写真を見る――世界各国で、『The FOX』を披露されてきたと思いますが、これまでに訪問した中で、印象に残っている国はありますか?

ヴェガード:以前、香港に行った時に"スーパースター"のような待遇を受けて、移動は高級車だったんだけど、その中に少し臭う車があって。しばらく我慢していたら、アテンドしてくれたスタッフから「何か気になることはありますか?」と聞かれることがあったから、そのことを正直に話したんだ。

 すると、そのスタッフは恐縮しちゃってね。翌日から「臭いは気になりませんか?」と毎日確認くれるようになったんだ。でも、その時の僕は「Mr.フリントストーン(日本語で火打ち石、石器時代のことを指す)」という偽名を使ってホテルを予約していたから、「フリントストーン氏、今日も車の臭いを確認してください」と話してきて(笑)。スタッフが親切に対応してくれる様子と、適当に付けた偽名を呼ばれるギャップが面白かったことを覚えているよ。

ボード:僕は今回、札幌ドームの『きつねダンスDAY』に集まった3万6000人の前でパフォーマンスができたことが、一番の思い出になったよ。観客席からノルウェー国旗を振ってくれたり、キツネの格好をしたりしてみんなが迎えてくれたことは絶対に忘れられないね。

――最後に、日本のファンへのメッセージをお願い致します。

ヴェガード:今回、『The Fox』は日本でも流行して世界中で人気が出たから、あと僕らが行けていないのは宇宙くらいかなと思っていて。日本の宇宙開発技術がとても優れていることを知っているから、僕らの"宇宙進出"のサポートもお願いしたいところだね(笑)。

ボード:『The Fox』以外にも知ってほしい曲がたくさんあるから、ぜひ聴いてみてほしいね。そうすれば、僕らの長年の夢でもある日本公演の実現が近づくかもしれない。ぜひ、応援してもらえたらうれしいな。

【プロフィール】
◆YLVIS/イルヴィス
(兄)ヴェガード・ウルハイム・イルヴィソーケル(Vegard Urheim Ylvisåker)
1979年5月19日生まれ
(弟)ボード・ウルハイム・イルヴィソーケル(Bård Urheim Ylvisåker)
1982年3月21日生まれ

 ノルウェー西部のソグンに生まれ、幼い頃から音楽やお笑いに親しんできた2人は2000年に兄弟デュオとしてデビュー。バラエティーや音楽活動など幅広く活躍し、ノルウェー国内で爆発的な人気に。2013年にYouTubeで公開した『The Fox』のヒットで世界的に名が知られるようになった。2022年、同楽曲が日本ハムのファイターズガールが踊る「きつねダンス」で使用されたことで日本でも注目を集めている。

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