「亀新フィーバー」に沸く陰で、人生初の代打交代で大暴れするベテラン岡田彰布の姿に戦慄が走った (5ページ目)

  • 高橋安幸●文 text by Takahashi Yasuyuki
  • photo by Sankei Visual

 長期遠征の13試合を3勝10敗。「大きなお土産」は持ち帰れず、甲子園でのヤクルト2連戦に連勝すれば、プレーオフに持ち込めた。だが、10月10日の1戦目に2対5で敗れ、野村克也監督が胴上げされた。翌日の2戦目、シーズン最終132試合目は勝利し、巨人と同率で2位。亀山自身はリーグ14位となる打率.287を残し、これはチームの日本人ではトップの成績だった。

「自分に攻め続ける姿勢があって、阪神ファンが『おお亀山〜!』って盛り上がったから、92年はずっと試合に出られたと思います。当然、負けて悔しいですけど、己の数字がどうこうよりは、見ている人たちが、いい戦いだったね、と感じるプレーをすることが前提でしたから。僕はそれができたはずですし、面白いシーズンではあった、と思います」

(=敬称略)

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る