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プロ初勝利、初完封、球宴初出場...順風満帆から一転、ソフトバンク大関友久がガン疑いの発覚直前に語っていたこと (4ページ目)

  • 田尻耕太郎●文 text by Tajiri Kotaro
  • photo by Koike Yoshihiro

感覚を取り戻した矢先の出来事

 今年、シーズン序盤から好調を維持し、6月終了時点では防御率1.94だった。しかし7月は、1勝3敗、防御率8.10と大崩れ。シーズントータルの防御率も3点台まで悪化してしまった。

 本来ならば、インタビューのあと、8月6日の楽天戦で先発する予定だった。

「そこ(不調の原因)は昨日(7月31日)に解決したんで。たぶん、次は大丈夫です。最近よくなかったのは、自分のなかで変えていた部分があったから。そこからおかしくなったことに気づいたんです。昨日、前の感覚を取り戻せたので大丈夫かなと思います」

 先発ローテでいえば1年目の投手だが、大関はクレバーでさらに探究心が強い。まるで何年もローテーションを張っている投手が口にするような言葉をさらりと言えてしまう。

「悔しい思いをしましたけど、僕にとっては必要な過程だったと思います。より強く、より幹が太くなるための7月の1カ月間だったと感じています」

 プロ野球人生を勇往邁進していたところだった。まさかこのような形でいったん立ち止まることになるとは......なぜ野球の神様はこんな残酷な選択をしたのだろうか。

 先週の土曜日の夜、大関はおそらく心配して連絡をくれた知人や友人に一斉に返事をしたと思われる。筆者のところにも、前向きな言葉が綴られた文面が届いた。

 まだ詳細は不明だが、とにかく、今はただただ大関が元気な姿で戻ってきてくれることを願うばかりだ。

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