もし人生戻れるなら...斎藤佑樹「プロ2年目、肩を壊した時」。金城長靖「プロ志望届を出すか出さないか...」 (5ページ目)

  • 市川光治●文 text by Ichikawa Mitsuharu
  • photo by Saito Yuki

もう33歳だから

金城 人生って、わかんないね。あと、さっき話してたケガのことで聞きたいんだけど......。

斎藤 何でもどうぞ(笑)。

金城 肩のケガにどう向き合ってきたのかという.........僕も今、手の甲が痛いし、股関節も痛い(笑)。

斎藤 もう33歳だからさ、しょうがないよね。それこそ長靖は、肩の関節唇やったじゃない。その時はどう対処したの?

金城 その時は、ヒアルロン酸の注射したり。滑りをよくして耐えてたみたいな感じ。で、1週間ぐらいしたら、また痛みが出だしての繰り返し。ケガをしたらその箇所に合ったトレーニングをやるでしょ。その時の復帰へのプランは、自分でつくると思うんだけど、向き合い方というのは?

斎藤 地道にやるしかないと思うし、その間って気持ちが沈みがちになるじゃない。試合も出れないし、思ったような練習もできないし。でもそんなふうだと自分にもよくないけど、周りにもよくない影響を与えてしまう。それこそトレーナーの方たちがずっと見てくれているのに、テンション低くて暗い選手と一緒に毎日過ごすってイヤでしょ? だから自分だけでも明るく振る舞って、その明るさをトレーナーの方たちに提供したいなって思ってた。そうすることで、相手の気持ちが盛り上がってきて、結果的に自分にもその明るい気持ちが返ってきたらいいなと思ってやってたかな。僕はケガとはそんなふうに向き合ってきたね。

金城 「あぁ〜、もういいや」って、やさぐれちゃう選手のほうが多いよね。

斎藤 だね。やさぐれて、「きついっす。もう無理っす」みたいな。そのたびにトレーナーが「まあまあ、頑張ろうよ」って言ってくれてるんだけど。トレーナーは、そういうやり取りを何回も繰り返しているわけでしょ。そんなトレーナーを見てることがつらい。だったら、楽しいトレーナーの顔が見たいと思って。

金城 アドバイス的にはどう? 若い子とかやっぱりガンガン行きたいじゃん。そういう時の「ちょっと待っとけ」みたいな効果的なアドバイスって何かないかな?

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