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万波中正、佐藤輝明、清宮幸太郎、根尾昂、安田尚憲......名コーチが期待のスラッガー5人の長所・課題を診断 (2ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Koike Yoshihiro

2年目・サトテルのデキは?

---- 村上はレギュラーに定着したプロ2年目(2019年)は36本塁打を放った一方で、184三振を喫していました。

「そう。それが次の年にはかなり減って(115三振)、打率も3割に乗ったでしょう(打率.231から.307へ向上)。今年でいえば佐藤輝明(阪神)なんか、どう変わるのか楽しみです」

---- 佐藤も昨年は衝撃的な本塁打を多く放った一方で、173三振を喫しました。

「今年はどれくらい三振が削れるか。三振は何も残らないけど、バットに当たりさえすればヒットになる可能性だってあるじゃないですか。当てにいかずに、どうアプローチしていくか。変化しないと成長はありません。だから佐藤の成長がすごく楽しみです」

---- 成長途上と考えると、万波もまだ三振数が多くなりそうですね。

「若いので、今は三振を怖がらずに『バットを振れ振れ』でいいと思うんです。今は体内の10の力どころか、12の力を使って打とうとしている。それが経験を通して6〜7くらいの力で打てるようになってくれば、自然とボールをつかまえるタイミングがわかってくるでしょう」

---- 同じく日本ハムの清宮幸太郎は5年目を迎えます。

「高校生の頃から素材はすばらしいし、日本ハムとしてはなんとしても新たなスターになってもらいたい選手でしょう。昨年はファームでホームラン王(19本塁打)になりながら、打率は2割に満たず一軍昇格すらなかったのは残念です。プロ2年目に右手有鉤骨を骨折して、打撃の感覚が若干狂ったのも響いているのかもしれませんね」

---- 今年は新庄監督の提案もあり、体重を絞ったことも話題になりました。

「うーん。体のキレを出したい意図はわかるのですが、私はその選手の持っているものを大事にしたほうがいいという考えです。新庄監督のようにスタイルがよく動きにキレのある選手もいれば、中田翔(巨人)のように少しポチャッとしているほうが力を出せる選手もいる。今の清宮を見ると確かにやせましたが、打席で線が細く頼りない印象を受けてしまいます。その点は心配ですね」

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