館山昌平「俺はケガがなかったら...と言い訳する人をたくさん見てきた」。現代の投手育成法とケガの予防を考える (5ページ目)
だが、逆説的に言えば肩・ヒジへの負担は増しており、それに耐え得る身体や投球フォームづくりも不可欠だ。とくに高校生年代までの成長期において、球数制限や試合日程の緩和など環境面の整備も必要だ。
平成にインターネットが普及して以降、令和の現在まで、社会を取り巻く環境は目まぐるしく変わり続けている。野球のアップデートも当然、そのなかで起こっている事象だ。
そうした時代に生きる者として思うのだ。令和3年に現役引退した松坂が、時計の針を巻き戻して今、幼少期から野球を始めたとしたら、どれほどすごい投手に成長していくだろうか。
その答えは誰にもわからないが、今を生きる投手にどんな育成法がベターなのかを考えていくことはできる。本連載ではそのヒントを探っていきたい。
(文中敬称略)
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