巨人・山口俊がたどる道は? 黒田博樹などメジャーからの「出戻り」後に活躍した先発投手たち (5ページ目)

  • 白鳥純一●取材・文 text by Shiratori Junichi
  • photo by Sankei Visual

【メジャーでは不完全燃焼も、輝きを取り戻した技巧派左腕】

 メジャーリーグで思うような成績を残せなかった投手でも、輝きを取り戻せる活躍ができるかもしれない。そんな希望を抱かせるのが、2015年に日本球界に復帰したソフトバンクの和田毅だ。

 早稲田大を経て、2002年自由競争枠でダイエー(当時)に入団すると、ルーキーイヤーの2003年に14勝を挙げてチームの日本一に貢献し、新人王にも輝いた。その後も5年連続で2桁勝利をマークするなどチームを支え、2010年は17勝で最多勝、最優秀選手のタイトルも手にしている。

 翌年も16勝をマークし、シーズン終了後に海外FA権を行使してボルチモア・オリオールズに移籍。だが、トミージョン手術を経験するなど、メジャー移籍後の2年間は登板ゼロに終わった。

 2013年末にシカゴ・カブスとマイナー契約を結び、翌年7月にメジャー昇格してから4勝。実力の片鱗を見せたものの、2015年はケガが重なって1勝にとどまり自由契約に。同オフ、5年ぶりに古巣に復帰した。

 2016年シーズンは、メジャー4年間の鬱憤を晴らすような快投を披露し、15勝をマークして最多勝利と最高勝率のタイトルを獲得。翌年からは、左ひじの手術、左肩痛の影響で離脱する時期もあったが、2020年は8勝してわずか1敗。今シーズンも、防御率は4.41ながら4勝(6月22日時点)を挙げるなど、40歳を迎えた今も活躍を続けている。

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