元楽天監督・平石洋介がソフトバンクコーチになって見た常勝の「土壌」 (5ページ目)

  • 田口元義●文 text by Taguchi Genki
  • photo by Sankei Visual

 平石は今季、打撃コーチ専念となる。だが昨年蒔いた種を、ヘッドコーチとなった小久保へと、すでに託している。

 現役時代、抜群のキャプテンシーで常勝軍団の礎を築き、指導者としても日本代表監督として2017年のWBCで指揮を執ったレジェンド。その存在は、「今のチームにとって大きなプラス」と、平石は声を弾ませる。

「小久保さんが入ってくれたことによって、またいいものがチームに引き継がれると思います。今年の僕はバッティング専門ですから、あまり出しゃばらずにね(笑)。ただ、意見を求められれば、最善の努力はしますよ」

 ソフトバンクの基盤が、また強固になる。

 首脳陣が外連味のないブレストを展開させ、選手に還元していく。チームの和がさらに広がり、今年も栗原のような"超新星"が誕生するかもしれない。

 そして、ソフトバンクの「強さ」の正体を探求する平石の旅も再スタートを切る。リーグ優勝と日本一、ソフトバンクが放つ至上の「笑顔」。それこそが、平石が求める答えにたどり着く、確かな道筋となる。

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