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ホークス周東佑京の弱点とは。
大道典良がズバリ指摘、今後の課題は? (2ページ目)

  • 岡田真理●構成 text by Okada Mari
  • 寺崎江月●取材協力 cooperation by Terasaki Egetsu

 指導してみると、体全体で巻き込むように打ってしまう癖があり、そのせいかスイングも鈍い。打撃を一軍レベルまで持っていくのは時間がかかると感じたが、周東には足がある。その"一芸"はプロでもトップクラスだ。それに、内野も外野も守りはそつなくこなす。守備を見ても間違いなく支配下登録されるだろうと思った。課題は打撃だけだ。

 1年目は二軍と三軍を行き来しながら、打席数と内外野の守備の経験を積んだ。最終的に二軍の公式戦90試合に出場し、打率は.233ながら、ウエスタンリーグトップの27盗塁を記録。このうち6盗塁は最後の3試合で稼いだのだが、その背景には、元ホークスで走塁のスペシャリストでもあった城所龍磨(現ホークス職員)によるアドバイスがあったそうだ。リードが小さいことを指摘され、大きくとるようになったことがタイトル獲得につながったという。

 2年目の3月に支配下登録されたことには、ホークスのスローガン「奪sh!」が大きく影響している。リーグ二連覇を果たした埼玉西武ライオンズとの差は、ズバリ足。そのため「王座奪取」と「ダッシュ」を掛け合わせ、走塁革命を打ち出したのだ。チームがそういう方針を立てる中で、二軍で盗塁王となった周東に白羽の矢が立たないはずがない。

 打撃指導担当の私は、コーチミーティングで「周東、一軍にします?」という意見があがった時、正直なところ「え?」と思った。打撃については、まだ平均点を全然クリアしていなかったからだ。しかし、周東ほどベースランニングの技術がある選手は一軍でもいないことから、「打てなくても必要」と判断されたのだ。誰にも負けない武器があるというのは本当に強い。

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