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サブローからマリーンズへの伝言
「Have Funの精神を忘れずに」 (5ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Kyodo News

「いま、福浦さんと一緒に千葉幕張ボーイズという中学硬式チームを作ったんですけど、選手たちにも『楽しめ』と言っています。でも『楽しむ』って、日本人にとってなかなか難しい感覚だと思うんです。(PL学園の先輩である)宮本慎也さんからも言われましたよ、『楽しむなんてありえない』って。その気持ちも理解できるんですけどね。でも、みんながみんな、強いメンタルを持っているわけじゃない。持っている能力を発揮させてやるためには、まずは言葉だけでもいいから『楽しむ』ことを意識づけて、のびのびとやらせてあげたほうがいいと思うんです」

 2011年、サブローはシーズン中の突然のトレードによって、巨人に移籍した。しかし、その半年後にはFA宣言を経てすぐさまロッテに復帰している。

「『我が家に帰ってきた』という気持ちでしたね。移籍した後も、ロッテの結果はいつもチェックしていましたから」

 サブローは引退会見でもロッテへの愛着について聞かれ、「愛しています」ときっぱり答えている。岡山県出身でプロ入りするまでは阪神ファン。ロッテというチームのことはあまり知らなかった。そんなサブローに、どうしてここまでのマリーンズ愛が芽生えたのだろうか。

「ロッテの良さは、現場とフロントがファミリーになっているところだと思うんです。しがらみが少なくて、アットホームな球団。それを日本一熱いファンが支えてくれている。そういうところですね」

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