宮本慎也×ラミレス「セ・パの格差が生まれた理由」を語る (4ページ目)

  • キビタキビオ●構成 text by Kibita Kibio寺崎敦●協力 cooperation by Terasaki Atsushi
  • 五十嵐和博●写真 photo by Igarashi Kazuhiro

宮本 基本的に自分が狙っていたのと違う球が来た時でも、当てにいかない。普通はみんな当てにいくんですが、おかわりは2ストライクになってからでも合わせにいかない。当然、三振は多くなるけど、あれだけ振られたらピッチャーは嫌だと思う。

ラミレス もうバッティングが成熟しています。50本打ったとしたら、40本はレフトにホームラン、10本はセンター。そういうイメージの選手です。

―― 今シーズンの大谷翔平(日本ハム)選手についてはどうですか?

宮本 1年目からピッチャーとして走ったり、投げ込んだりしていたら、たぶん20勝は間違いないでしょう。投手と野手の両方をやるから、足がつったり、マメができたりしてしまう。やはり、ピッチャーの練習が不足しているのではないか? とはいえ、不足していてあれだけ勝つのだから、本格的にピッチャーに専念したらどうなるのか......。それは見てみたい。もちろん、バッターとしても素晴らしい才能を持っています。でも、投げる一本で行ってほしい。

ラミレス 間違いなく彼は今のプロ野球で最高の選手です。私もどっちかひとつに集中した方がいいと思います。まずはピッチャーとして常時160キロの速球を投げられるように。ファンもそれを期待しているでしょう。

宮本 ラミちゃん、今、大谷がメジャーに行ったらどれくらいやれると思う?

ラミレス 最初のシーズンは15勝ぐらいいけるでしょう。ただ、その後、相手が慣れてくると、どうなっていくかはわからないです。田中将大(ヤンキース)を見てもわかるように、慣れられるとちょっと難しくなってくる部分がありますから。その意味で、大谷もメジャーでずっと活躍できるかどうかは未知数です。ただ、変化球は絶対に必要になるでしょう。スプリット、それにスライダーね。宮本さん、真っすぐだけの大谷なら今でも打てるでしょう?

宮本 無理でしょ(笑)。

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