宮本慎也×ラミレス「セ・パの格差が生まれた理由」を語る (3ページ目)
―― その原因とは何ですか?
宮本 僕なりに考えているのが、まず球場の広さが違うということ。それとDH制の有無。パ・リーグは球場が広いからピッチャーは思い切って勝負にいけるし、球速も入団してきた時より上がる選手はいっぱいいる。一方、バッターはその球を打ち返さないといけない。だから、パ・リーグは身体能力が上がる環境が整っているじゃないかな。ところがセ・リーグは、球場が狭いからテクニックに走ってしまう。だから、入団した時よりスピードが落ちるピッチャーが多いような気がする。
ラミレス セ・リーグに関しては、バッターは空振りしないこと、ピッチャーなら一発を打たれないことが優先されて、テクニックに走るところはありますね。
宮本 セ・リーグは体に厚みをつけることでスピードが落ちることを嫌がっている選手が多い気がする。よく、体重が増えるとスピードが落ちるっていうけど、それは間違い。だって、短距離走の選手はみんなすごい体をしているじゃない。僕は山田哲人(ヤクルト)にも「体をデカくしろ!」って言っているんだけど、なかなか大きくならない。最初はウエイトをいっぱいやった方がいいと思うんだけど......。ラミちゃんはどう思う?
ラミレス そう、最初はね。山田に関していうと、セ・リーグで24本(7月30日現在)のホームランを打っていますが、パ・リーグだったら半分ぐらいかもしれません。
宮本 でも、おかわり(中村剛也/西武)が今のセ・リーグにいたとしても、今より数字が落ちるということは考えられない。逆はあると思うよ。たとえば、内川聖一(ソフトバンク)がセ・リーグに戻ったら、今よりホームランが増えることはあるかもしれない。
ラミレス おかわりくんは、本当の意味でナンバーワンのホームランバッターです。本当にすごい。
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