宮本慎也×ラミレス「セ・パの格差が生まれた理由」を語る (5ページ目)

  • キビタキビオ●構成 text by Kibita Kibio寺崎敦●協力 cooperation by Terasaki Atsushi
  • 五十嵐和博●写真 photo by Igarashi Kazuhiro

ラミレス いま僕は引退しているから、とてもハッピーです。なぜなら、彼と対戦しなくていいから(笑)。

宮本 ただ、もし対戦するなら、年齢的に自分の一番いい時に対戦したかったよね。

ラミレス そうですね。僕が大谷を気に入っているのは、彼自身、自分が今どのような状態で、いい選手となるために何をすべきかを理解しながらプレイしていることです。自分のことをよく知っていますよね。

―― 前半戦を振り返ると、33試合連続安打のプロ野球記録にあと2つまで迫った秋山翔吾(西武)選手や、高卒2年目ながらチームの中軸として活躍している森友哉(西武)選手についてはどうですか。

宮本 秋山は前でコツンと打つのではなく、ポイントが近い。そして一定のポイントで打てるようになったことが、好調を維持できた理由じゃないかな。緩いボールを投げられ、体が前に出されたとしてもしっかり対応できています。オープン戦からずっと調子が良かったので、自信もついたのでしょう。ただ、1年だけいいというのは誰でもある。やはり、続けてこそ価値がある。

ラミレス 今年はいいと思うけど、これからどうなるかは、正直わかりません。今年は左手がうまく使えているので、去年と比べて力強い打球が飛んでいると思います。それに加え、広角に打てるようになりました。

宮本 あと森に関しては、高卒2年目であれだけバットを扱えているというのはすごいよね。しっかり振れるし、芯もとらえている。ただ、今は若いから対応できている部分があると思うけど、速い球に対してこれからどうなっていくか。森の打ち方は、しゃがむように低くして結構、特殊でしょ。あれがどういうふうに変化していくのか見ていきたい。それと、シーズンをフルにプレイするのは今年が初めてだし、この夏場をどう乗り越えていくのかも注目したい。

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