大谷翔平の二刀流を最大に生かす
年間ローテを考えてみた(日程表付き) (6ページ目)
大谷は2016年、ピッチャーとして規定投球回数に、バッターとして規定打席に達することなく、ピッチャーとDHの両方でベストナインに選ばれ、リーグMVPに輝き、チームを日本一に導いた。その大谷に中4日とか、200イニングとか、そうしたメジャーの先発ピッチャーとしての当たり前を期待することが、そもそも先入観にとらわれた発想なのだ。
先入観は可能を不可能にする――大谷が心に刻んでいるこの言葉を改めて噛み締めれば、大谷の二刀流の理想形が見えてくる。ここではピッチャーとバッターを別々に起用するケースに絞ってシミュレートしたが、やがてはファイターズのときにそうしたように、先発する日にあえてDHを使わない"リアル二刀流"をメジャーで実現させる日が来るかもしれない。そしてその先には、メジャーでの"4番ピッチャー、大谷"がある――。
エンゼルスの大谷翔平は、100年前のベーブ・ルースをトレースしているわけではない。過去、MLBにひとりもいなかった、"ほんとうのツーウェイ・プレーヤー"を目指しているのである。
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