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古巣ボストンの歓迎にもクール。
上原浩治が栄光を振り返るにはまだ早い (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 ハリウッド映画ならば2013年のワールドシリーズでストーリーは終わりだが、現実はまだ続いていく。上原が何より素晴らしいのは、優勝投手になって以降も依然としてハイレベルの活躍を続けていることだ。

 2014年からの3年間で58セーブ19ホールドを挙げ、フリーエージェントとなった2016年オフに、昨季王者カブスからの誘いを受けて移籍。凱旋登板の翌日の30日には3失点(自責点3)と「手痛い歓迎」を受けたが、パワーハウスのブルペンの一角として12試合に登板し、好成績を残している。

「評価してくれるのはすごく嬉しいですけど、僕はまだ現役なんで、そういう話は終わってからいろいろ聞きたいと思います」

 42歳を迎えても旅は終わらず、上原の挑戦はまだまだ続いていく。栄光を振り返り、感慨に浸るのは引退してからでいい。

 今はまだその時ではない。慌てなくとも、ボストンのファンは忘れることはない。10年後も、20年後も、上原がこの街に来るたびに、人々はあの秋を思い出し、盛大なスタンディングオベーションを送り続けるだろう。

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