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和田毅のライバルが大出世。
高偏差値ピッチングで防御率トップを独走

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu
  • photo by AFLO

個人タイトルを争う注目ピッチャー@ナ・リーグ編

 球界を代表するスタープレーヤーが個人成績の上位を占めるなか、日本であまり知られていない選手が突如タイトル争いに加わってくるのも、メジャーリーグの楽しみのひとつでしょう。今シーズンのナ・リーグの投手部門を見てみると、今年も興味深いピッチャーがランキングに入ってきました。

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抜群のコントロールで異彩を放つカブスのカイル・ヘンドリックス抜群のコントロールで異彩を放つカブスのカイル・ヘンドリックス まず、今年の最多勝争いを見てみると、ワシントン・ナショナルズのタナー・ロアークという29歳の先発右腕がナ・リーグ5位タイの位置につけています。彼は2008年のドラフト25巡目・全体753位というかなり低い順位でテキサス・レンジャーズから指名されてプロ入りしました。その後、2010年7月にナショナルズにトレードされ、2013年にメジャーデビュー。2014年には31試合に先発して15勝10敗・防御率2.85という素晴らしい結果を残しました。

 しかし2015年、ナショナルズがFAとなったマックス・シャーザーを獲得したため、ロアークは飽和状態となった先発ローテーションから外されてしまいます。15勝も挙げたにもかかわらず、リリーフに回ることになりました。それが精神的にショックだったのか、ロアークの成績は急降下。計40試合の登板で、そのうち12試合は先発としてマウンドに立ちましたが、4勝7敗・防御率4.38というパッとしない成績でシーズンを終えたのです。

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著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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