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【MLB】オールスターに選ばれそうな「遅咲きニューカマー」 (5ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

 ドラフトで指名されたのは2007年。しかし、プロ入り後の5年間はパッとせず、2012年にレイズでようやくメジャーデビューを果たしました。その後、2013年にトレードでアスレチックスに移籍し、昨年6月にマイナーから再昇格するも、本職のキャッチャーとしての起用はなし。主に一塁や外野を守り、便利屋のような扱いを受けてきました。

 今シーズンも開幕前は、レフトのポジションで起用されると見られていました。ところが開幕直後に正捕手として指名されると、4月は打率.348、5月も打率.301と素晴らしいバッティングを披露したのです。現在、出塁率.380はア・リーグ5位、40打点は同6位タイ。アスレチックス好みの選球眼と、勝負強いバッティングでチームの中心選手となりました。

 今年のア・リーグのオールスターファン投票は、各ポジションの上位をカンザスシティ・ロイヤルズの選手が占めています。キャッチャー部門もロイヤルズのサルバトーレ・ペレスがトップ。しかし、シーズン前半でMVP級の活躍を見せたボートは、たとえファン投票で選ばれなくても、監督推薦で選出されるのではないでしょうか。今シーズンのメジャーで、ナンバー1の「遅咲きニューカマー」です。

 今回紹介した4選手は、一度もオールスターの舞台に立ったことがありません。ぜひとも、初の球宴で大いに暴れてもらいたいものです。

※数字は6月15日現在。

著者プロフィール

  • 福島良一

    福島良一 (ふくしま・よしかず)

    1956年生まれ。千葉県出身。高校2年で渡米して以来、毎年現地でメジャーリーグを観戦し、中央大学卒業後、フリーのスポーツライターに。これまで日刊スポーツ、共同通信社などへの執筆や、NHKのメジャーリーグ中継の解説などで活躍。主な著書に『大リーグ物語』(講談社)、『大リーグ雑学ノート』(ダイヤモンド社)など。■ツイッター(twitter.com/YoshFukushima

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