【MLB】オールスターに選ばれそうな「遅咲きニューカマー」 (4ページ目)

  • 福島良一●解説 analysis by Fukushima Yoshikazu  photo by Getty Images

 また、ア・リーグのピッチャーではもうひとり、オークランド・アスレチックスのソニー・グレイという25歳の先発右腕も大きな注目を集めています。現在8勝3敗で、防御率1.60はメジャー1位をマーク。アスレチックスは西地区の最下位に低迷していますが、グレイは先発陣の中で孤軍奮闘してア・リーグの投手部門に名を連ねています。

 グレイのすごいところは、なにより失投が非常に少ない点です。速球とカーブを主体としたピッチングですが、絶対的な決め球があるというわけではありません。しかしながら、三振を取りたい場面ではきっちりと三振を奪い、ゴロが欲しいときは難なくゴロを打たせているのです。監督からすれば、これほど頼もしいピッチャーはいません。

 現在95イニング3分の2を投げて、打たれたホームランはわずか4本。被安打率.194、被長打率.252はともにリーグ1位です。バッターにほとんど長打を許していないので、リーグ有数の計算できる先発投手と言えるでしょう。

 そして最後は、グレイと同じアスレチックスに所属するスティーブン・ボートというキャチャーを紹介したいと思います。ボートは現在30歳で、決して若手とは言えません。昨シーズンまでほとんど無名に近い選手でした。しかし今シーズン、開幕からMVP級の活躍を見せており、全米で大きな話題となっているのです。

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