【特別対談】元浦和学院・森士監督が「BUNGO」に見た理想のチームづくり「紅白戦で競わせるマネジメントはすごくいい」 (6ページ目)
森 僕は監督を30年務めたんですが、その半分を過ぎたあたりでキャプテンひとりにチームを背負わせるのは難しい時代になってきたなと感じたんです。キャプテンが野球を頑張って、チームをまとめることも頑張るとなると、会社で言うなら現場と経営を両方こなすに等しいわけで、それだけの能力をひとりに求めるのは厳しいと思いました。だからキャプテンの周りを幹部で固めて、幹部ミーティングを頻繁に行ないます。
二宮 幹部は3年生だけでなく、1、2年生も加わるわけですね。
森 チームづくりは1年で終わるわけではありません。ずっと続いていくものですし、リーダーがチーム全員を包み込むためには、学年の壁を超えなければなりません。そういうマネジメントがうまくいった年は甲子園に出られましたし、だから全員野球が大事なんです。
二宮 森さんが高校野球の監督としてもっとも大事に考えてきたことは何だったんでしょうか。
森 高校生が高校野球を頑張れる期間って、2年4カ月しかありません。だからこそ大事なのは高校野球で学んだことを、のちに社会へ出ていかに生かすかということ。社会へ出ていく時、甲子園を目指して苦しい練習に耐えたとか、競争に勝ち抜いたとか、そういうことだけでなく、チームマネジメントを勉強して社会の仕組みを知っておくことも役に立つと思うんです。
二宮 青木監督も、野球では生活できないからとプレーをあきらめる子に、マネジメント能力を極めれば社会で生きていけることを伝えたいと考えているようです。
森 野球は自分の道を極めるためのひとつのツールですからね。高校野球で学んだことをうまく人生に生かしてほしいと願っています。
森士(もり・おさむ)/1964年6月23日生まれ。埼玉県浦和市出身。高校時代、県立上尾高校では一度もベンチ入り叶わずも、名将・野本監督に見出され指導者の道へ進む。恩師亡きあと、浦和学院で指導者に。1991年から監督に就任、2021年夏に退任。甲子園には春夏通算22度出場、通算28勝21敗(2013年春優勝)。現在はNPO法人ファイヤーレッズメディカルスポーツクラブ理事長。
二宮裕次(にのみや・ゆうじ)/1981年10月26日生まれ。愛知県東浦町出身。2013年、週刊少年マガジンにて「LAST MAN」で連載デビュー。「BUNGO−ブンゴ−」は週刊ヤングジャンプにて2015年3号から2025年4&5合併号まで連載され、現在の高校生編となる「BUNGO−unreal−」を2025年45号から大好評連載中。待望のコミックス3巻は9月17日発売!
二宮裕次
最新第3巻 9月17日発売!
「甲子園5季連続優勝」という究極の目標を掲げる石浜文吾と野田幸雄。二人は春季大会のベンチ入りを懸けて紅白戦へ臨む。試合も終盤、ブンゴがついにマウンドへ…‼︎ 中学時代を彷彿とさせる剛腕を魅せてくれるのか…⁉︎
“甲子園5季連続優勝”という前人未到の目標を掲げるブンゴと野田。その座を共に目指す桜花の仲間たち、そして行く手を阻む全国の強敵たち。
かつての仲間も、宿敵も、すべてが甲子園への道で交わる──。高校野球編、激闘を織りなす猛者たちの現在地をここに!!
著者プロフィール
石田雄太 (いしだゆうた)
1964年生まれ、愛知県出身。青山学院大卒業後、NHKに入局し、「サンデースポーツ」などのディレクターを努める。1992年にNHKを退職し独立。『Number』『web Sportiva』を中心とした執筆活動とともに、スポーツ番組の構成・演出も行なっている。『桑田真澄 ピッチャーズバイブル』(集英社)『イチローイズム』(集英社)『大谷翔平 野球翔年Ⅰ日本編 2013-2018』(文藝春秋)など著者多数。
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