サッカー日本代表・森保一監督が考える次のフェーズ 「1番から11番まで、どういう選手が必要なのか明確にしたい」
森保一監督インタビュー@後編
◆森保一・前編>>「ブラジル戦の失点。相手をマークしていない選手がいた」
日本代表の森保一監督は、「負ければ必ず『たられば』で語られる」と言う。スタメンのチョイスや選手交代が勝利につながらなければ、「結果の責任はすべて監督にあるので、こうすればよかったと言われるのは当然です」とも話す。
そのうえで、北中米ワールドカップのブラジル戦に、違う角度から光を当てる。これまでほとんど語っていない敗因に触れた。
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森保監督が目指す日本サッカーの具体的な像とは? photo by Miki Sanoこの記事に関連する写真を見る── ブラジル戦の失点について、「相手をマークしていない選手がいる」というお話がありました(インタビュー前編を参照)。
「マークにつくのを怠っているわけではないんです。日本の指導者養成の言葉でいう『チャレンジ&カバー』を意識することで、マークにつききれていない選手がいた、ということです」
── チャレンジ&カバーは、守備の原則です。日本人選手の身体に染みついていると言ってもいい。
「(ガブリエウ・)マルティネッリに喫した2失点目の場面で、ブルーノ・ギマランイスがペナルティアークのなかでパスを受けた。(佐野)海舟(マインツ)がついているけれど、抜かれたら正面からシュートを打たれてしまう。その予測に基づいて、トミ(冨安健洋/当時アヤックス、現クリスタル・パレス)はほんの少し左側(内側)へポジションを取った。
その瞬間に、トミが見ていたマルティネッリへパスをつながれた。カバーを意識したトミの判断は間違いではないのですが、あらかじめ絞るのではなく、マルティネッリとの距離を詰めたままにしておく働きかけを、私ができていれば......。1メートルもない距離の違いが、失点か否かを分けるので」
── 日本サッカーの根本的な体質が、あの失点を招いた......。
「1失点目も、クロスを入れたセンターバックにプレッシャーをかけられていないんです」
── カゼミロが決めた1失点目のシーンでは、ゴール前の人数が日本は7人、ブラジルは4人でした。しかし、カゼミーロは大外でフリーになりました。
「カタールワールドカップ以降の2期目は、1期目よりも『局面で勝っていこう、一人ひとりの責任範囲を広げていこう』ということを意識して、選手たちと取り組んできました。
もちろん、誰かがやられたらカバーするのは、日本人のよさです。一人ひとりが局面で勝っていきながら、チャレンジ&カバーで"水漏れ"を許さない。それは間違いではないけれど、どこかでまだ、カバーという保険をかけすぎているところはあるのです」
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著者プロフィール
戸塚 啓 (とつか・けい)
スポーツライター。 1968年生まれ、神奈川県出身。法政大学法学部卒。サッカー専
門誌記者を経てフリーに。サッカーワールドカップは1998年より 7大会連続取材。サッカーJ2大宮アルディージャオフィシャルライター、ラグビーリーグ ワン東芝ブレイブルーパス東京契約ライター。近著に『JFAの挑戦-コロナと戦う日本 サッカー』(小学館)





