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サッカー日本代表が見習うべきエクアドルの再スタート 敗れても目立った変化を恐れない姿勢

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

 10月1日、横浜。森保一監督率いるサッカー日本代表はエクアドルと対戦し、0-0に終わった。勝ち上がりを決める大会方式のためにPK戦が採用され、日本が5-4で制して決勝進出を決めた。もっとも、サッカーでは引き分けは引き分けと記録される。PKは勝ち上がりを決めるだけ。親善試合でその勝利を喜ぶのはファン、サポーターだけでいい。

 エクアドルは堅強なチームだった。ウルグアイ、ベネズエラ、エクアドルとの対南米3連戦だったが、最も歯ごたえのある相手だったと言える。各選手が球際で強く、駆け引きにも長け、集団としてやるべきことも共有されていて、その点は「すばらしいマッチメイクだった」と称賛したい。

 おかげで森保ジャパンの強み、弱みも見えてきた――。

エクアドル戦のPK戦勝利を喜ぶ日本代表の選手たち photo by Toshio Yamazoeエクアドル戦のPK戦勝利を喜ぶ日本代表の選手たち photo by Toshio Yamazoe エクアドルはマルセロ・ガジャルド監督体制で2試合目だったことを忘れてはならない。

「Ya Consolidada」(すでに強固な代表)
「Gran Fluidez」(すばらしい流動性)

 ガジャルドはそう言って、日本代表のサッカーに賛辞を送ったが、彼らの地力も相当なものと言える。念のために書くが、北中米ワールドカップの主力であるDFピエロ・インカピエ(アーセナル)、DFジョエル・オルドニェス(クラブ・ブルージュ)、MFモイセス・カイセド(チェルシー)などのチャンピオンズリーガー、さらにはFWエネル・バレンシア(ボカ・ジュニオルス)、FWゴンサロ・プラタ(フラメンゴ)など、半数近くを欠いていた。

 にもかかわらず、前半のエクアドルは日本の力を徹底的に封じていた。局面での勝利を全体の優位につなげ、ほとんどシュートを打たせていない。ウイングバックの裏を狙いながら、何度かゴールにも迫った。一つひとつのプレーがタフで狡猾で、そして強固だった。

 また、落ち着いたビルドアップで日本のプレスを外していた。トップには偽9番のようにジョン・ジェボアを用い、彼がトップから中盤に下がってボールを引き出し、両サイドの選手が前線のスペースに入った。前線を撹乱し、流動性を生み出していた。

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著者プロフィール

  • 小宮良之

    小宮良之 (こみやよしゆき)

    スポーツライター。1972年生まれ、横浜出身。大学卒業後にバルセロナに渡り、スポーツライターに。語学力を駆使して五輪、W杯を現地取材後、06年に帰国。著書は20冊以上で『導かれし者』(角川文庫)、『アンチ・ドロップアウト』(集英社)など。『ラストシュート 絆を忘れない』(角川文庫)で小説家デビューし、2020年12月には『氷上のフェニックス』(角川文庫)を刊行。パリ五輪ではバレーボールを中心に取材。

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