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サッカー日本代表が見習うべきエクアドルの再スタート 敗れても目立った変化を恐れない姿勢 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【久保、上田は違いを見せたが......】

 日本は南米らしい攻守に手を焼いたが、ひとりだけ違う境地の選手がいた。久保建英は南米のやり口に慣れているのか、むしろ彼のほうがずるく、相手の裏をかいた。前半、一瞬でマークを外してGK鈴木彩艶の縦パスを引き出すと、反転から中村敬斗にパスし、シュートにつながったプレーは見事だった。

 前半は鎌田大地が不在だったことで、久保は中盤に下がってゲームメイクする姿が見られた。そこを潰そうと自陣までボールを奪いにきたウィリアン・パチョともあっさり入れ替わった。パチョは言わずと知れた世界的な左利きセンターバックで、欧州王者パリ・サンジェルマンの主力だ。

 後半の立ち上がり、久保が反転から鈴木唯人に出したスルーパスは神がかっていた。トラップをミスしてシュートまでいけなかったが、最大の決定機のひとつだった。後半途中に鎌田と交代したが、エクアドルの堅陣を破るには、ふたりの呼吸が必要だったはずだ。

 後半、交代で入った上田綺世も前線で違いを見せた。パチョと競り合っても互角に渡り合った。ウルグアイ戦、ベネズエラ戦もそうだったが、彼自身に怖さがあることで、敵のラインを下げることができ、戦術的に有利な状況を作れるのだ。

 ただし、日本はエクアドルのゴールネットを揺らせなかった。シュート自体、1試合を通じて6本。枠内シュートはわずか1本だった。決定機も作られていないが、どちらかと言えば"勝ちきれなかった"という印象だ。ワールドカップで勝ち上がるには、こうした試合での勝利が問われる。日本サッカーはまだまだイノベーションが必要だ。

 エクアドルは北中米ワールドカップ南米予選を2位で勝ち上がり、本大会ではグループステージでドイツを下した。しかし、ラウンド32で開催国メキシコに敗れたことで、アルゼンチン人セバスティアン・ベカセッセ監督が辞任。同じアルゼンチン人のガジャルド監督を招聘し、リスタートを切った。現状に満足せず、変化を恐れない姿勢こそ、模範とすべきだろう。

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