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【F1】アロンソの自主的リタイアに物申す ステアリングを投げ出すなら最初から乗るべきではなかった

  • 米家峰起●取材・文 text by Mineoki Yoneya

F1第15戦アゼルバイジャンGPレビュー(後編)

◆レビュー前編>>

 フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)は20周目、スロットルペダルを緩めてピットに戻り、自ら第15戦アゼルバイジャンGPの戦いに幕を下ろした。

 無線交信からもわかるとおり、パワーユニットに明確な問題が確認されていたわけではない。ホンダの折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネジャー兼チーフエンジニア(GM)は、レース後にこう説明した。

「データをすべてチェックしていますが、今のところエンジンに何も問題は見つかっていません。今後の残りのレースでも使用できると考えていますが、これからのメンテナンス作業のなかでさらに慎重に調査を進めていき、HRC Sakuraでもデータを詳しくチェックします」

アロンソの実力は誰もが認めているのだが...... photo by BOOZYアロンソの実力は誰もが認めているのだが...... photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る ランス・ストロールも、8周目にマシンを止めることになった。こちらは、冷却システムの異常による水圧の問題が原因だった。この週末を通して悩まされ続けたマイナートラブルだ。

「水漏れではなく、冷却系のシステムに異常がありました。今週末は何度か同じトラブルが出ていて、いろいろな部品を交換しながら改善しようとしたんですが、結局解決できず、レースでも同じトラブルが出てしまいました。今後はチームと協力しながら、トラブルの原因解析を進めていきたいと思っています」

 問題が起きたのは、パワーユニット本体ではなく、車体側の冷却システムだった。昨年まで組んでいたレッドブルやレーシングブルズでも、同様の事象はあった。物理的な水漏れではなく、センサーが異常値を拾ったり、ECUが計測値を基にエラーと判定したりするケースが時々あった。

 アストンマーティンの木曜の走り始めは、車体の挙動があまりに思わしくなかった。さらに、アロンソ車ではFP2中、特殊な条件下であるパーツにダメージが及び、オイル漏れの疑いが生じ、走行時間を失う場面もあった。しかし、予選に向けてセットアップは大きく改善した。

 ところが、Q1最後のアタックでロックアップし、オーバーシュート。本来の実力を発揮しきれず、アロンソは予選19位、ストロールは21位に終わった。路面コンディションが急激に向上していたことを踏まえれば、前方のアウディ勢との実質的なギャップは、タイムに表れた0.794秒よりも小さかったはずだ。

 しかし、いずれにしても、2.2kmの超ロングストレートが存在するバクーで厳しい戦いを強いられることは、最初からわかっていた。

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著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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