【大学駅伝】全日本8位の帝京大・中野監督が予感する大混戦の箱根駅伝「1区楠岡もありでしょ?」
11月1日に行なわれた全日本大学駅伝で、帝京大はシード権最後の枠となる8位に滑り込み、3年連続のシードを確保した。
「今回の全日本は4年生を多く使うから、『シード落ちしたら、来年は予選会(関東地区選考会)も通らないぞ』と脅してきたんですよ」
こう話す中野孝行監督の表情には、安堵の色が浮かんでいた。
2区で区間賞を獲得した帝京大のエース楠岡由浩 photo by SportsPressJP/AFLO
【粘り強さでシード権を守りきった】
前回の箱根駅伝で帝京大は、2区終了時点の最下位から最終的に9位まで順位を上げて、シード権獲得というミラクルを起こした。今季は、卒業した4年生4人に代わり、前回の箱根で主要区間を走った当時3年生の5人(現4年生)が中心になっている。
10月に行なわれた駅伝シーズン最初の出雲駅伝は、1区で9位、2区で10位と苦しいスタートから最後は6位まで順位を上げて、まずまずと言える結果だった。その1区をまかされた松尾航希(1年)が、全日本でも1区を走った。中野監督は、出雲の反省を生かしたレース内容を評価した。
「2区までは予定どおりでしたね。1区の松尾は3区の松井一(3年)との入れ替えも考えていましたが、このままが正解でした。結果として区間5位でしたが、ラスト1kmから自分でレースを動かしたことは、高く評価したいと思います」
1年生ながらも積極的な走りをした松尾への期待感については、こう口にする。
「駒澤大の上岡煌選手(2年)が、市立船橋高のひとつ上の先輩で『勝ちます』と言っていたのに1秒負けました。同じ1年生(本田桜二郎/早稲田大、簡子傑/中央大)にも負けましたし、課題も残しましたが、まだまだ強くなると思います」
2区の楠岡由浩(4年)も、区間記録保持者としてのプライドを持って、先頭に立つ積極的な走りをした。早大のスーパールーキー・増子陽太(1年)や駒大の鈴木大翔(1年)らとハイペースを維持して中盤では順天堂大や創価大、青学大、國學院大を引き離した。8km手前からの増子のスパートには一度離されたものの、最後は意地を見せて差を詰めると、増子とともに自身の昨年の記録を10秒上回る区間新記録で2年連続の区間賞を獲得した。
1 / 3

