【高校野球】中学まで外野手だった「謎の152キロ右腕」が現る 2027年ドラフト戦線を揺るがす豊川の秘蔵っ子 (3ページ目)
大きな自信をつけたのが、前述の横浜との招待試合である。ドラフト候補の池田聖摩と対峙した長坂は、自慢のストレートを内角に投げ込んだ。
「池田選手から空振りが取れたり、詰まらせたりできました。インコースをうまく使えたのが、抑えられた要因だと思います」
あくまで高校2年夏時点での希望ではあるが、長坂は高卒でのプロ志望を公言した。中学まで外野手だった選手が、高校で152キロを投げてプロを目指す。世界が激変したように感じられても不思議ではないが、長坂は決然とこんな思いを語っている。
「監督から『もっと上のレベルを目指していけ』と言われて、自分の意識も変わりました。テングになることもなく、とにかくチームを勝たせられるピッチャーになっていきたいです」
今夏の豊川は愛知大会ベスト8に進出したものの、愛工大名電との準々決勝では今大会初先発の長坂が立ち上がりから乱調。守備の乱れもあって1回0/3を投げて5失点で降板し、チームも0対7(7回コールド)で敗れた。長坂にとっては、手応えと悔恨が混じり合う夏だった。
まだまだ歩みを止めるつもりはない。これから1年の間、野球ファンには「長坂慶大」の名前を覚えておくことをお勧めしたい。
著者プロフィール
菊地高弘 (きくち・たかひろ)
1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。
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