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【高校野球】二刀流・菰田陽生の離脱、左腕エース・檜垣瑠輝斗の不調 山梨学院の2年生バッテリーは絶体絶命のピンチを救えるか (2ページ目)

  • 元永知宏●文 text by Tomohito Motonaga

初戦の長崎日大戦で先発した山梨学院の2年生左腕・渡部瑛太 photo by Ryuki Matsuhashi初戦の長崎日大戦で先発した山梨学院の2年生左腕・渡部瑛太 photo by Ryuki Matsuhashiこの記事に関連する写真を見る

【チームの危機を救った2年生バッテリー】

 甲子園のマウンドに初めて立った背番号14の左腕・渡部瑛太(2年)は、こう振り返った。

「先発を告げられたのは、甲子園の室内練習場に入ってからでした。監督からは『一番調子のいい渡部でいく』と言われました。キャプテンの菰田さんには、緊張していることを見抜かれて『落ち着いて投げろ』と声をかけてもらいました。緊張はしましたが、『やってやろう』という気持ちが上回りました」

 渡部は初回に1点を失ったものの、6回途中まで投げて追加点は許さなかった。

「立ち上がりが悪く、球数も多くなってテンポをつくれませんでした。ただ、試合が進むにつれて球数を抑えて投げられた点はよかったと思います。課題は球数を減らすことと、スライダーやカットボールの高さを意識することです」

 そんな緊張気味の渡部をリードした光永惺音(れのん/2年)は、身長180センチ、体重75キロの恵まれた体格のキャッチャーだ。

「初回と2回は余裕がなく、少し慌ててしまいましたが、ベンチから『落ち着いていこう』と声をかけられ、3回以降は冷静にプレーできました」

 ちなみに、光永の兄・翔音(しょうおん/現・中央大競泳部)さんは、日大豊山(東京)時代に競泳と野球の二刀流で注目されたアスリートだ。

「(2023年夏の甲子園で)兄が入場行進の先導役を務めた時、自分は中学2年生でした。その映像を見て、『あの舞台に立ちたい』と思いました。小学生の頃は水泳もしていましたが、野球のほうが好きでした。自分には野球しかありません。先輩たちを勝たせられるキャッチャーになりたいと思い、この冬は一生懸命に練習してきました」

 高いポテンシャルを持ちながら、まだそれを十分に発揮しきれていない印象がある。捕手というポジションでは、何よりも経験が求められる。

「3年生になる頃には、先輩の横山悠さん(現・立正大)のようなキャッチャーになりたいです」

 試合後、吉田監督に2年生バッテリーについて尋ねると、苦笑いを浮かべながらこう語った。

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