【高校野球】あと一歩届かなかった挑戦者たちの夏 鳴門、綾羽、津田学園が見せた王者への真っ向勝負 (5ページ目)
佐川竜朗監督は言う。
「正直驚いたのは、長打が多いはずのチームが、それを捨ててボールをしっかり見極め、引きつけてセンターから逆方向を意識していたことです。バッティングカウントで強振することはあっても、追い込まれるとコンパクトなスイングになって、単打を浴びました。
5点取られましたけど、外野の頭を越す打球はひとつもなかったんじゃないですか。そこはピッチャーによって切り替えられる強さというか、全国トップレベルだと思いました。バッティングひとつとっても、強弱をつけられるんだというのは感じました」
甲子園優勝経験のある強豪校に挑んだ鳴門、綾羽、津田学園だったが、"金星"をあげることはできなかった。それでも甲子園という舞台で、強豪校相手に堂々した戦いぶりは大いなる可能性を感じさせてくれた。
著者プロフィール
氏原英明 (うじはら・ひであき)
1977年生まれ。大学を卒業後に地方新聞社勤務を経て2003年に独立。高校野球からプロ野球メジャーリーグまでを取材。取材した選手の成長を追い、日本の育成について考察。著書に『甲子園という病』(新潮新書)『アスリートたちの限界突破』(青志社)がある。音声アプリVoicyのパーソナリティ(https://voicy.jp/channel/2266/657968)をつとめ、パ・リーグ応援マガジン『PLジャーナル限界突パ』(https://www7.targma.jp/genkaitoppa/)を発行している
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