【ドラフト2025】スカウトも絶賛する"万波中正"級のフィジカル 大阪学院大のエドポロ・ケインが衝撃の一発で猛アピール (3ページ目)
抜群の身体能力を誇る大阪学院大のエドポロ・ケイン photo by Kikuchi Takahiroこの記事に関連する写真を見る 打撃で大事にしているポイントを聞くと、エドポロはまたも特殊な感覚を語った。
「左の腹斜筋で引っ張るイメージで振っています。左肩は開かないように残して、左の腹斜筋で引っ張る。そうすると、強いスイングができるんです」
【誰にも負けない自信がある】
今春はリーグ戦5試合に出場した段階で、打率.333とまずまずの結果を残していた。しかし、前述のとおり左有鉤骨骨折のため、華々しいアピールとはならなかった。「育成ドラフトでもプロに行く」と強いプロ志望を秘めるエドポロにとって、今秋のリーグ戦が最後のアピールの舞台になる。
それでも、エドポロに悲壮感はない。「バッティングはまだまだ実力が足りない」と語るように、技術的な課題を残している自覚はある。それ以上に、「自分に一番期待している」と語るだけの、将来性への自信があるのだ。
エドポロは、こんな思いを語っている。
「誰にも負けない自信があります。前に大学日本代表候補合宿に呼ばれる話もちょっとあったんですけど、自分は日本国籍がないので、話がなくなりました。でも、立石(正広/創価大4年)にだって、負けてないっすね。日本国籍がなくても、これだけのパワーがあるのも親のおかげなので。国籍がなんだろうと、同じ野球をやることは変わらないですから。だから、国籍なんて関係ないと思っています」
自分の出自について、つらい思いをした経験は「全然ない」とエドポロは語る。
「周りに恵まれましたね。生まれ育った大阪の生野区は外国人が多い土地ですし、日本航空は留学生が多い学校なので。環境がよかったのだと思います」
日本の高校、大学でプレーしてきたエドポロは、ドラフト会議で指名されれば日本人選手と同様に扱われる。
最後にあえて、漠然とした質問をぶつけてみた。「大学最後のシーズン、どんな秋にしたいですか?」と。エドポロのように、自分の言葉を持っている選手に、目標の数字を聞くのは無粋のような気がした。
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