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【ドラフト2025】スカウトも絶賛する"万波中正"級のフィジカル 大阪学院大のエドポロ・ケインが衝撃の一発で猛アピール

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

 インパクトの瞬間、「ドカン!」という爆発音が響き渡った。

 大阪学院大のエドポロ・ケイン(4年)が放った打球は、20メートルはあろうかという高い防球ネットを越え、左翼後方に建つ体育館の壁に直撃。バックネット裏で視察していた3球団4人のプロスカウトに向けて、強烈なアピールになった。

プロ注目のスラッガー、大阪学院大のエドポロ・ケイン photo by Kikuchi Takahiroプロ注目のスラッガー、大阪学院大のエドポロ・ケイン photo by Kikuchi Takahiroこの記事に関連する写真を見る「いやぁ〜、よかったです」

 しみじみと噛み締めるように、エドポロは衝撃弾を振り返った。

「まだケガをする前のスイングスピードに戻りきっていなくて、最近は少しタイミングが遅れることが続いていたんです。『少し早めに振ろう』というイメージでいったら、バチッとハマりましたね」

【親から授かったたくましいフィジカル】

 エドポロは春季リーグ戦中の4月26日、左有鉤骨骨折で戦線離脱していた。だが、驚異の回復力で7月31日に打撃練習を開始。それから2週間あまりのこの日、エドポロは追手門学院大とのオープン戦で復帰初本塁打を放っている。この一打に、エドポロのロマンが凝縮されていた。

 身長189センチ、体重93キロという大きな体は、グラウンドのどこにいてもよく目立つ。たくましいフィジカルは、エドポロにとって大きな武器だ。

「神様がくれたんじゃないですかね?」

 エドポロはそう冗談めかしたあと、「でも、やっぱり親のおかげですね」と続けた。

 ナイジェリア国籍の父、韓国国籍の母の間に生まれ、ふたりの兄は野球、ひとりの姉はバスケットボールで注目選手になった。

 とくに次男のキングは現在、プロ総合格闘家として脚光を浴びている。身長204センチの長身を生かし、ダイナミックな戦いぶりはさらなる進化を予感させる。

「学校のウエイトルームが空いていない時は、キングのジムに行ってトレーニングをさせてもらうこともあるんですよ」

 兄ふたりは奔放な性格だったが、ケインは「僕が一番真面目だと思います」と笑う。大阪学院大の中村良二監督も「エドポロはよく練習しますよ」と証言する。

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著者プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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