日本のプロ野球入りを目指すハワイ大の注目スラッガー・境野竣介は千葉県生まれ、カリフォルニア州育ち (3ページ目)
【アメリカの高校・大学で結ばれた人間関係】
卒業後は日本のNPB、もしくは社会人野球でのプレーを希望している photo by Hawaii Athletics アメリカでTボール(ティーに乗せたボールを打つところから始まる競技)から始めた野球も小学4年生頃からサンディエゴで注目のクラブチームに所属し、高校までプレーした。ハイレベルな選手が集まるクラブチームでは、レギュラーの座を巡って熾烈な競争を経験した。「周りのスタンダードが高かったので、置いてかれないようにずっと頑張ってやっていました」。
高校のチームではレギュラーが確約されていた一方で、高校のオフシーズンに活動するクラブチームでは同じチームといえども、仲間としのぎを削り合ってきたことは心身ともに大きな成長につながった。
小学校の時に引っ越した地域で野球部のレベルが高いと言われたランチョ・バーナード高で過ごした日々も、境野の野球人生でかけがえのないものとなった。
同校は、2013年メジャーリーグのドラフトでヤンキースから2巡目全体の66位指名を受け、現役最後は日本ハムでプレーした加藤豪将(現・トロント・ブルージェイズのメジャーリーグ・オペレーション補佐)や元メジャーリーガーの大塚晶文氏の息子で、メジャーリーグのドラフト候補に挙がっていた大塚虎之介(独立リーグ、茨城アストロプラネッツを経て現フィラデルフィア・フィリーズ国際スカウト)らを輩出した縁もあり、境野は歳が離れていたものの、ふたりの先輩から気にかけてもらっていた。加藤からはバットをもらったり、家に招かれたこともあり、大塚がサンディエゴ大でプレーしていた時には同大の練習場で一緒に練習をさせてもらうなど、モチベーションを上げていった。
「僕もそこ(ふたりがいる位置)までいきたいという思いで、高校の時はずっとやっていました」と振り返る。
高校時代のチームメイト、ジャクソン・カスティーヨは2年前にヤンキースとマイナーリーグ契約を結び、現在はヤンキース傘下のハイAで奮闘中。また、昨年まで境野が在学していたカリフォルニア州立大ノースリッジ校の元チームメイトのアリ・キャマリヨも、昨年のドラフトでオークランド・アスレチックスから12巡目で指名された選手で、現在1Aでプレーしている。ふたりとも、クラブチームでもチームメートだった選手だ。
大学野球に終止符を打つ時が来た境野も、ふたりの"球友"たちと同じようにこれからも野球を続け、自らをさらに高めていくつもりだ。
「日本でやってみたいという思いが強いので、できれば日本に行きたいです」
プロ野球はもちろんのこと、社会人野球の挑戦も思い描いている。
今のロールモデルは広島の菊池涼介。「やっぱり守備がうまい。(彼のように)いろんなことができる選手になりたい」。
野球との縁が生まれてから約20年。成人になった境野は日本に戻り、再びボールを追いかけるつもりだ。
今度は、野球選手として。
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著者プロフィール
山脇明子 (やまわき・あきこ)
大阪府出身。ロサンゼルス在住。同志社女子大在学時に同志社大野球部マネージャーと関西学生野球連盟委員を兼任。卒業後はフリーアナウンサーとしてABCラジオ『甲子園ハイライト』メインキャスター、サッカーのレポーターなどを務める。渡米後は、フリーランスライターとしてNBA、メジャーリーグ、アメリカ学生スポーツを中心に取材。
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