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東大野球部初の女性主務・奥畑ひかりの進路を決めた野球愛 母校の智辯和歌山は「野球好きにとって最高の環境でした」 (4ページ目)

  • 門脇 正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori
  • 田中 亘●撮影 photo by Tanaka Wataru

【得意の暗記でクイズの"甲子園"に出場】

ーーそんな奥畑さんが高校に進学したら、あとは野球部のマネージャーになる道しか残されていないと思うんですが?

 じつは、高校の野球部は女子マネージャーを募集してなかったんです。それと、智辯和歌山はちょっと特殊な学校で、高校の運動部が一般の生徒には開かれてないんです。運動部は、野球部と駅伝部だけがあって、推薦入学の生徒しか入れなくて、一般の生徒は勉強しなさいっていう学校で。だから、高校1年生で文化部のクイズ研究部に入ったんです。

ーーどうしてクイズ研究部に?

 自分が一番得意な分野が暗記だったので、自分の力が活かせるかなって思ったのと、部活の活動頻度が少なかったので、野球部の試合が見に行けるかなと思ったので......。

ーーここでも野球が理由に!(笑)

 その頃が一番野球を見ていたんじゃないかな。本当に毎週試合を見に行ってました。

ーー奥畑さんが率いるクイズ研究部は、和歌山県の予選を制して『全国高校生クイズ選手権』に出場しています。

 3人のチームで、一応私がチームリーダーではあったんですけど、そもそもクイズ研究部に女子がふたりしかいなくて、もうひとり探してこなくちゃいけなくて。自分の友人で謎解きが得意な子がいたので、自分に足りない分野を補ってくれる存在として勧誘して、3人で出場しました。

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ーー東京都内で開催された『全国高校生クイズ選手権』の結果は?

 全国大会では、本当に何も答えられなくて......。

ーー野球に関連したクイズは出なかったですか?

 出なかったですね。

ーー高校1年生の全国大会で敗退した悔しさをバネに2年生でリベンジしようと思いましたか?

 1年生の終わりくらいからコロナ禍が始まって、2年生になった時は授業もなくて、部活動もできない状況になったので、リベンジの思いがあまり高まることはなかったです。

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