ドラフト候補目白押し 優勝候補の筆頭だった富士大はなぜ全国大会出場を逃したのか? (5ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro

 八戸学院大が8連勝を飾り、富士大との最終節を待たずしてリーグ優勝を決めた。それでも、安田監督は「残り試合を全部勝ちにいくだけ」と断言した。

「優勝してもしなくても、全力でやるだけ。180人もいる部員の代表として、モチベーションが下がるなんて絶対に許されません。スタンドで一生懸命に応援してくれる部員たちのためにも、全部勝ちにいきます」

 この言葉どおり、翌週の最終節で富士大は八戸学院大に3対2、10対2(7回コールド)と連勝してシーズンを終えている。やはり、富士大は富士大だった。

 屈辱の春を糧にするしかない。富士大はまたひと回り大きくなって秋のシーズンに帰ってくるはずだ。

著者プロフィール

  • 菊地高弘

    菊地高弘 (きくち・たかひろ)

    1982年生まれ。野球専門誌『野球小僧』『野球太郎』の編集者を経て、2015年に独立。プレーヤーの目線に立った切り口に定評があり、「菊地選手」名義で上梓した『野球部あるある』(集英社/全3巻)はシリーズ累計13万部のヒット作になった。その他の著書に『オレたちは「ガイジン部隊」なんかじゃない! 野球留学生ものがたり』(インプレス)『巨人ファンはどこへ行ったのか?』(イースト・プレス)『下剋上球児 三重県立白山高校、甲子園までのミラクル』(カンゼン)など多数。

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