身長194cm、最速150キロ超えの京大医学部・水口創太。理学療法士の資格をとり、「プロで活躍」を目指す (4ページ目)

  • 門脇正法●取材・文 text by Kadowaki Masanori

野球を封印、勉強漬けの浪人時代

ーー敗退し部活を終えた段階で、勉強で取り返す意気込みだったのですか?

水口 取り返すというよりは、これが自分の野球の実力だとしっかり受け止めて、いったん勉強に切り替えようって感じでした。

ーーその時点の成績では、京都大学に合格できるレベルだったのですか?

水口 いや、その時は全然(笑)。そんなに賢くなかったんで、けっこう無謀というか。京大合格との実力差はあったんですけど、しっかり勉強だけに集中すれば、いけるかなっていう思いは自分のなかにありましたね。

ーー文武両道は同時並行でこなすイメージがありますが、「文」と「武」を切り替えながらそれぞれに集中するタイプでしょうか?

水口
 中学までは両方を並行していけましたが、高校では野球を中心に勉強もやるって感じでした。だから引退して野球の熱量を勉強に持っていって、その分集中できたら、成長できるかなとは思っていました。

ーー結果、1浪することになります。浪人は自身にとって何かダメージはありましたか?

水口 京大は実力的に現役では難しかったんで、「まあ仕方ないな」という受け止めでしたね。浪人中は、苦しいというよりは、楽しい部分が大きかった。なんか、自分が成長できるのが楽しかったです。

ーー浪人中は、野球はしていましたか?

水口 まったくやらなかったですね。筋トレもしなかったです。体重だけ減らないように、意識してキープしていました。

ーー浪人中は「文」が10割、「武」が0割。どれくらいの時間、勉強していましたか?

水口
 1日10時間ぐらいは勉強しました。基本的にずっと予備校にいて。それを1年間続けていました。予備校のデータで、しっかりとその予備校の出してくれる勉強法をやっていれば受かるっていうのがあったんで、自分の方法とかよりも、そのやり方に則ってやったら合格はできるかなと思いました。

4 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る