2022.06.05

153キロ右腕、忍者、鳥谷敬の再来…大学野球選手権で見逃せないドラフト候補たち

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • photo by Ohtomo Yoshiyuki

 6月6日から全日本大学野球選手権大会が開幕する。神宮球場と東京ドームを舞台に、全国27校の代表校が頂点を争う。昨年の同大会では、西日本工業大の隅田知一郎(現・西武)が初戦の上武大戦で8回14奪三振の快投。対する上武大のブライト健太(現・中日)が隅田から強烈な決勝弾を放つなど躍動。ともに株を上げ、秋のドラフト会議では1位指名を勝ちとっている。

 今年はどんなニューヒーローが現れるのか。大会に出場する有望選手を4年生中心にピックアップしてみよう。

昨年の大学野球選手権でも好投した上武大・加藤泰靖昨年の大学野球選手権でも好投した上武大・加藤泰靖 この記事に関連する写真を見る

150キロ超えの本格派が目白押し

 右投手で筆頭格は加藤泰靖(上武大)だ。身長184センチ、体重86キロの威圧感のある体躯から、最速153キロをマークする本格派。昨年の同大会では前出の隅田と投げ合い、4安打完封勝利を挙げている。昨年よりストレートの球威が増し、総合力が一層高まった。今大会でのアピール次第では、ドラフト1位の声も聞こえてきそうだ。昨年ベスト4の上武大はシード校になっており、大会3日目に東農大北海道と宮崎産業経営大の勝者と対戦する。

 力強さと打者を打ちとる術のバランスがとれているのは、金村尚真(富士大)と青山美夏人(亜細亜大)のふたり。金村はカットボール、青山はスプリットと絶対の自信がある球種を持っており、完成度は高い。実戦での強さを印象づけたいところだ。富士大は大会初日に大阪商業大との強豪同士の好カードを戦う。シード校の亜細亜大は大会3日目に近畿大と和歌山大の勝者と対戦する。

 速球派では眞田拓(名城大)が楽しみな存在だ。昨年から150キロを超える快速球で知られたが、今年に入って制球力が改善され投球を組み立てられるようになってきた。

 名城大は3年生にも松本凌人、岩井俊介と速球派右腕がひしめく。とくに松本はサイドハンドから最速150キロを計測し、縦・横をえぐる変化球も精度が高い。昨年の同大会でも好投しており、初見で打ち崩すのが困難な逸材だ。名城大は大会2日目に天理大と対戦する。