身長194cm、最速150キロ超えの京大医学部・水口創太。理学療法士の資格をとり、「プロで活躍」を目指す
文武両道の裏側 第10回
水口創太(京都大学野球部)
「プロ野球選手になりたい」と思ったら、どのようなプロセスを最初に思い浮かべるだろうか? おそらく、甲子園で活躍し、スカウトの目に留まってドラフト会議での指名を受ける道、あるいは大学野球や社会人野球、BCリーグなどを経由する道もあるだろう。しかし、高校は地元の公立進学校へ進み、さらに浪人して京都大学医学部人間健康科学科に入学、理学療法学を専攻しながら京大2人目のプロを目指すのが、4回生の水口創太(みなくち・そうた)投手が選んだ道である。
京都大学の水口創太投手。194cmの長身から投げ下ろす真っ直ぐが魅力* * *
文武で「一番を目指した」中学時代
ーー連載企画『文武両道の裏側』にご登場ありがとうございます。自身では「文武両道アスリート」と言われるのはどう思いますか?
水口創太(以下、水口) 文武両道を目指してやってきたんで、そう言っていただけるのはありがたいです。
ーー小さい頃からずっと文武両道だったのでしょうか?
水口 小学生の時から野球はずっと真剣にやっていたんですけど、中学から勉強にも力を入れようと思って、両方で一番を目指すようになりました。
勉強のほうは、小学校ではそれほどではなかったんですが、中学1年から意識するようになったと思います。やっぱりテストの順位が出るというのが自分としては大きかったですね。中1の初めてのテストである程度の点数を取ったら、もっと高い順位を取りたいと、モチベーションが高まっていきました。
ーー話がさらにさかのぼりますが、野球を始めたきっかけを教えてください。
水口 小学2年の時、野球をやっている友達が多かったこともあって、少年野球に体験入団をしたんです。その時に楽しかったので、野球をやろうと思いました。
ーーサッカーやバスケなどの他のスポーツには興味がなかったんですか?
水口 なかったですね。野球が中心でした。習い事は水泳と、書道、陸上もちょっとやっていて、陸上の大会に出たりしたことはあります。走るのはけっこう自信があったのと、走り幅跳びで大会に出たことはあります。
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