身長194cm、最速150キロ超えの京大医学部・水口創太。理学療法士の資格をとり、「プロで活躍」を目指す (5ページ目)
京大野球部でつかんだ手応え
ーープロ野球を目指すのに、どうして京都大学だったんですか?
水口 京大を目指したのは高校3年の受験期からでした。高2の時は、野球が強い筑波大学なども考えていて。筑波大について膳所の当時の監督ともいろいろ話をしていたんですが、いざ受験する時になって、やっぱり京大にいきたいなと思いました。
ーー 一般論で言えば、プロ野球を見据えるとしたら京大より筑波大のほうが、可能性が高いように思えますが。
水口 強豪のチームにいるからプロにいけるとか、そういう考えはあんまりなくて、どの大学に入っても、自分がしっかりやっていれば、プロも近づくかなと思っているので、こだわりはなかったです。
ーーそして、2度目の受験で京大医学部人間健康科学科に合格。この学部・学科を選んだのはどうしてですか?
水口 野球をしていて身体の仕組みにも興味がありました。入学後に、理学療法学専攻を選択しました。僕が特に興味を持っているのは身体の構造についてで、この専攻ではそういう研究ができます。
ーー大学の勉強の知識は、野球に生かされていますか?
水口 やっぱり筋肉の仕組みや、ストレッチの考え方とか、そういうのは思いきり生きていますね。京大野球部では、周りの部員たちも筋肉やトレーニングについて自分でいろいろ勉強しているので、僕も他の学部だったとしてもそういう勉強はしていたかなとは思いますが、いっそう専門的に学べていると思います。
ーー現在は大学での勉強と野球を同時進行していると思いますが、京大での文武両道は、どういうものですか?
水口 やっぱり野球がメインですね。勉強のほうは、しっかり卒業することができればいいかなという感じになっています。
ーー京大野球部に入って、自分のなかで一番変わったことは?
水口 高校までは練習を指定されていましたが、大学に入ってからは自分で考える部分が大きいです。自分のメニューを自分で考えていますが、特にウエイトトレーニングなどに力を入れています。
ーー自分自身で考えることは、合っていると思いますか?
水口 めちゃくちゃ合っていると思います(笑)。モチベーションの点でも、自分で考えたほうが高まっていきます。人に言われてやるよりは、自分でやりたいですね。
ーー意識的に練習することで、特に成長を感じるところはありますか?
水口 コロナ禍で全体練習ができない期間が長かったですが、その分、ウエイトトレーニングなどの体づくりは集中してできたかなと思います。周りはあんまり練習できないと思うので、差をつけようというモチベーションでやっていました。その結果、フィジカル面が一番伸びました。あと食事も気をつけて。球速は、10キロ以上は速くなりました。
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