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國學院久我山の監督が語る、甲子園で勝ち抜くチームのつくり方「そこそこできたらOKと思えるようになった」 (4ページ目)

  • 元永知宏●取材・文 text by Motonaga Tomohiro
  • photo by Sankei Visual

 固定観念に縛られることなく、いろいろなことにチャレンジしてほしい――若い指導者の言葉は選手によく届く。

「本当にいろいろな練習をしたほうがいい。今はYouTubeなどでも動画が手に入りますから。そうして、自分の武器を磨いてほしい。『武器は何?』と聞かれたとき、『長打力です』『ストレートです』とすぐに答えられるように。それを磨くために『こんな練習をします』と言ってほしい。ひとりひとりが武器を持てれば、チームは絶対に強くなります」

 2020年、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で夏の甲子園とその予選が中止になった。その代替として行なわれた西東京大会の1回戦で敗れた時、当時の木村廉主将はこう言った。

「自分たちは1回戦敗退という情けない結果で終わってしまいましたが、久我山の伝統は続いていきます。去年が28年ぶりの甲子園で、これまではたまにしか行けませんでしたが、甲子園常連校になれるように、ベスト8、ベスト4を狙えるチームになってほしい」

 あの時、甲子園にチャレンジする機会を奪われた元主将が後輩たちに語ったメッセージが今、現実になった。

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