阪神ドラ1・森木大智「消えた天才だけにはなりたくなかった」。高校入学時から苦悩と挫折を重ねた3年間 (7ページ目)
「何勝とか、球速何キロではなく、チームに勝利を与えられるような信頼される投手になりたいし、プロとして、人間として、野球人として成長したい。そういった取り組みをしていけば、結果として成績はついてくると思います」
気づけばインタビュー開始から1時間半が過ぎ、後輩たちの練習も終わろうとしていた。最後に聞きたいことがひとつあった。
ーー「スーパー中学生」と言われて、高校に入学していく選手たちにアドバイスを送るとしたら?
「いき詰まった時に『中学時代にあれだけできたんだから、もっとできる』と考えるのはいいと思うんですけど、過去の自分と戦うより今の自分と戦うことが大切。今の自分を大事にしたほうがいいと思います」
そこにはかつての「スーパー中学生」の姿はもうない。高知高での3年間で心の成長を遂げた森木大智は「あわてず あせらず あきらめず」勝つためにプロの大海原へと漕ぎ出す。
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