高校野球芸人が選ぶ「野球漫画ベスト5」。
『大甲子園』は松坂世代のようだった!? (4ページ目)
かみじょう 厳しい3年間を過ごしたなきぼくろ先生にしか書けない、刺さる言葉が随所に出てくるのもいいんですよ。「根っこが腐らへんように、前に前に進むんや」(17巻より)とか。野球だけじゃなくて、生きにくい社会で生き抜くための言葉が書かれている漫画だと思います。
藤田 序盤は寮生活の話が楽しすぎて、試合の描写はそんなに重要視されてないのかなと思ったんだけど、10巻を超えたくらいから試合がどんどん面白くなってきて。「この漫画は試合展開の面白さもあるのか!」と。次が楽しみでしょうがない。
かみじょう とくに面白いのが18巻から19巻あたりですよね。僕も単行本で読んでるんで、次の展開が楽しみです!
【トータルテンボス藤田憲右の野球漫画ベスト5】
1位 ラストイニング(原作・神尾龍、監修・加藤潔、作画・中原裕)
2位 ダイヤのA(寺嶋裕二)
3位 バトルスタディーズ(なきぼくろ)
4位 大甲子園(水島新司)
5位 DODOICHI(ドドイチ/一の瀬遊)
かみじょう すみません、『ドドイチ』って聞いたことがないんですけど、ほんまにあります? 小学校の時とかに自分で描いてません?(笑)
藤田 実在する漫画だよ! 確かにあまり広くは知られていない作品だし、全4巻で終わりなんだけど。なんで好きかというと、すげぇリアルなんだよ。主人公の大城圭一が中学硬式で活躍した1年生ピッチャーで、高校のモデルはどうやら東海大系列の付属高校。甲子園も何回か出ている名門に特待生で県外から入って、1年生でいきなり3年生と一緒にやって、嫌がらせもすげぇされて。甲子園に行って、上のほうまで勝ち進む。
かみじょう それを全4巻でやるんですか(笑)。スピーディーですね!
藤田 最後は主人公が肩を壊して終わるんだよ。
かみじょう ものすごいバッドエンド!
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