常に大観衆を集めてしまう「清宮幸太郎の魅力」とは何か? (5ページ目)

  • 菊地高弘●文 text by Kikuchi Takahiro
  • 大友良行●写真 photo by Ohtomo Yoshiyuki

 このコメントを聞いて、思わず膝を叩いた。現段階で清宮に対して感じる一番の魅力は、ここだと思ったからだ。

 現状、メディアもファンも、「清宮幸太郎」という器の大きさを量っている段階なのだろう。今夏7試合でホームランのない清宮だが、毎試合必ず1本はヒットを打って、才能を「チラ見せ」している。はっきりしたことはまだわからないけど、今日が「伝説の日」になるかもしれない……。そんな期待感や予感めいたものがあって、メディアもファンも雪だるま式に増えていく。そんな現象が西東京大会から続いている。

 だが、おそらく清宮は、自分の技術が周囲の期待に応えるレベルにはまだない、ということを自覚しているのではないだろうか。それでもあえて、「期待に応えたい」と発言することで、次なる高みに登ろうとしているように感じる。重圧を前に尻込みしない、正真正銘のスターになれるメンタリティーを清宮はすでに備えているのかもしれない。

 早稲田実の次戦(2回戦)は大会8日目の8月13日、広島新庄と対戦する。2年生サウスポー・堀瑞輝(ほり・みずき)の切れ味抜群のストレートと度胸満点のマウンドさばきに対して、清宮はどのようなバッティングを見せるのか。

 どんな結末が待ち受けているのかは予想できないが、底知れぬ可能性をもった1年生スラッガーにとって、大きな糧になることは間違いない。

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