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浦和が「マンチェスター・シティ型」
を採用。その攻撃は変わるのか

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 浦和レッズの沖縄キャンプで、クラブ関係者からこんな"お達し"があった。

「去年、うちのフォーメーションは4-1-4-1と表記されることが多かったんですが、今シーズンは4-1-2-3にしてもらえますか」

 4バックの前にアンカーを置く4-1-4-1と4-1-2-3。違いはサイドアタッカーをサイドハーフと捉えるか、ウイングと捉えるか。4-1-4-1であっても相手を押し込めば4-1-2-3のようになり、4-1-2-3であっても守備ブロックを敷けば4-1-4-1のようになる。

 だから、単なる数字の問題だと思えるかもしれないが、そこには、今シーズンの浦和が掲げる大きなテーマが潜んでいた。

 前線のコンビネーションと攻撃のバリエーションを取り戻す――。

 4-1-4-1ではなく4-1-2-3なのは、その意志の表れであり、宣言なのだ。

 昨シーズン、浦和は10年ぶりにアジア王者に輝いた。その原動力が、7月に途中就任した堀孝史監督によって整備された堅守だったのは間違いない。だが一方で、ミハイロ・ペトロヴィッチ前監督時代に築かれた攻撃力が薄れてしまったのも否めない。

「引き続きしっかり守備をしながら、ミシャ(ペトロヴィッチ監督の愛称)時代の素晴らしい攻撃を取り戻す。それが理想だと思う」

 そう語るのは、攻撃力が薄れた影響を最も被(こうむ)った1トップの興梠慎三である。

 守備力を維持したまま、いかにして攻撃力を高めるのか――。そのためのトライが、沖縄キャンプで行なわれていた。

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