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浦和が「マンチェスター・シティ型」
を採用。その攻撃は変わるのか (4ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 敵陣で攻撃を進めている時間帯では3-2-5のようなフォーメーションとなり、前線には右ウイング、右インサイドハーフ、センターフォワード、左インサイドハーフ、左ウイングの5人が角度を付けながら並んでいた。

 それは、ペトロヴィッチ監督時代に構築された5トップを彷彿させた。

「ウイングはまず相手を広げることが重要。相手が中を固めれば僕のところが空くし、相手が外に気を取られれば、今度は中が空く。前線に5枚が並んだ時のコンビネーションは、もともと持っているものがあるので、中と外の崩しをうまく出せれば、数的優位を作って攻められると思います」

 そう語ったのは、左ウイングの武藤である。ペトロヴィッチ監督時代はウイングバックがワイドに張っていたが、今の浦和はウイングがワイドに張って相手サイドバックを引きつける役目を担っている。こうして相手サイドバックとセンターバックの間に生じたスペースを、インサイドハーフが狙うというわけだ。

 このマンチェスター・シティ型のビルドアップで重責を担うのは、左サイドバックだろう。いかにスムーズに中盤に移って攻撃のビルドアップに携わり、インサイドハーフやウイングをサポートできるか。

「サイドバックの最初のポジション取りはインサイドから、と言われている。基本的に僕はサイドの選手なので、360度から敵がくる状況でプレーすることがこれまでなかったので、今はすごく新鮮です。怖さ半分、楽しさ半分という感じ」

 宇賀神がそう語れば、ポジションを争う菊池大介もやり甲斐を隠さない。

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