浦和が「マンチェスター・シティ型」を採用。その攻撃は変わるのか (2ページ目)

  • 飯尾篤史●取材・文 text by Iio Atsushi
  • 山添敏央●撮影 photo by Yamazoe Toshio

 ミーティングでは練習や練習試合でのプレー映像が流され、堀監督から「これはいいプレー」「ここはもっとこうしてほしい」と、今シーズンのプレーモデルが提示されたが、用意された映像は、自分たちのものだけではなかった。

 そこには欧州サッカーの映像も含まれていて、なかでも最も多かったのが、ペップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティだったというのだ。

 例えば、マンチェスター・シティの攻撃のビルドアップに、左サイドバックのファビアン・デルフがボランチのように中盤のインサイドに入ってサポートする形がある。

 2月3日に行なわれた川崎フロンターレとのトレーニングマッチでは、似たようなシーンが見られた。左サイドバックの宇賀神友弥がこれまでのように大外を駆け上がるのではなく、インサイドにポジションを取ることがあったのだ。

 特徴的だったのは、それだけではない。両ウイングの武富孝介(柏レイソル→)と武藤雄樹は、タッチライン際に張っている時間が長い。一方、両インサイドハーフの柏木陽介と長澤和輝はかなり高い位置でプレーすることが多かった。

「後ろのポジションの選手が工夫して、ああいうポジションを取ってくれたら、後ろだけで組み立てられるので、僕たちは前に残って攻撃に人数をかけられる」

 そう明かしたのは、この試合で1得点1アシストをマークした長澤である。サイドバックがアンカーの近くでプレーすることで、インサイドハーフを高い位置に押し出す狙いがあるようだ。

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