【新車のツボ158】トヨタ・スープラ。
賛否両論クセ感ありのスポーツカー (4ページ目)
さらには、まるで岩のようなボディ剛性感や、これほどの速い後輪駆動車をこんなに短いホイールベースで安定して走らせる技術に「やっぱBMWはすごいな」と思わされる本音である。で、デザインの好き嫌いやブランドの"格"はひとまず横に置いて、クルマの内容を冷静に判断すると、新型スープラは兄弟車のZ4より60~135万円は割安な計算になる。新型スープラは厳密にはZ4と同じ輸入車だが、日本でのトヨタはさすがにBMWほど強気な価格設定はできないのだろう。そう考えると、実質BMW製のスポーツカーがこの価格で買えるという爆発的な買い得感も、新型スープラの強力なツボである。
それはともかく、スポーツカーのような趣味的商品を新規開発するのは、今の時代では困難をきわめるのが現実だ。そのなかでトヨタがこうして次々と新しい量販スポーツカーを仕かけられるのは、"共同開発"という手法を見つけたからでもある。この手法はアンチがこぞってツッコミを入れるツボではあるが、これが新しいビジネスモデルとして定着してスポーツカー業界が再び活況を呈するようなことになれば、それはクルマ史に残るトヨタの大きな功績になるかもしれない。
【スペック】
トヨタ・スープラSZ-R
全長×全幅×全高:4380×1865×1295mm
ホイールベース:2470mm
車両重量:1450kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ・1998cc
最高出力:258ps/5000rpm
最大トルク:400Nm/1550-4400rpm
変速機:8AT
WLTCモード燃費:12.7km/L
乗車定員:2名
車両本体価格:590万円
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