【新車のツボ159】スズキ・スイフトスポーツ。お手軽スポーティカーで孤高の存在
通算4代目となる今のスイフトスポーツは発売からすでに1年半以上が経過するが、"国産お手軽スポーティカーの星"として、いまだ敵なし、孤高の存在と思う。わたくし自身がこの種のマイクロスポーツ系グルマが大好きなので、スイフトスポーツ以外も当連載でたくさん取り上げてきたが、「商品として、不特定多数の他人にオススメしやすいのはどれ?」と問われると、やはりスイフトスポーツが筆頭になってしまうのは今も昔も変わりない。
たとえば、ホンダS660(第103回)やダイハツ・コペン(第121回)、あるいはスズキ・アルトワークスといった軽自動車スポーツは、なるほどスイフトスポーツよりさらに小さくて日本の交通環境でも振り回しやすいが、日本専用で生産台数も少なめなので価格は意外や割高に感じる。最安のアルトワークスでも、本体価格はスイフトスポーツと30~40万円差。絶対的に差額は小さくないが、両車の性能やボディサイズのちがいを考えると、スイフトスポーツのほうが割安に感じてしまうのだ。
これ以外の国産車でいっても、マツダ・デミオ15MB(第122回)を買うのはヒネリを効かせすぎの感が否めないし(笑)、日産マーチニスモS(第75回)は良くも悪くも古臭くて荒々しい。輸入車のアバルト595(第94回)は明らかに高額。もっとも新しい強敵は同じく輸入車の独フォルクスワーゲンのup! GTI(第155回)と思うが、そもそもベース車両からしてスイフトのほうが格上なのに、さらにスイフトスポーツのほうがボディも軽く、エンジンもパワフル。つまり、数字や性能だけでいえばスイフトスポーツの圧勝である。
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