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「加速が異次元」、佐藤水菜が5車身差でGⅠ女子オールスター競輪を圧勝 グランプリスラムの偉業達成に表彰式では涙

  • PR 加藤康博●文 text by Kato Yasuhiro

向かうところ敵なしの佐藤水菜 photo by Takahashi Manabu向かうところ敵なしの佐藤水菜 photo by Takahashi Manabuこの記事に関連する写真を見る

気持ちひとつで乗り切った

 世界女王がガールズケイリンに新たな歴史を刻んだ。

 今年からGIに格付けされた第1回女子オールスター競輪(8月8日〜10日:宇都宮競輪場)は、佐藤水菜(神奈川・114期)が優勝。現状4開催あるGIと、最高峰のガールズグランプリのすべてを制する「グランプリスラム」を女子選手として初めて達成する快挙を成し遂げた。

「やり切りました。昨日(準決勝)がんばりすぎちゃって、今日は不安を抱えて、弱気のまま入ってしまったんですけど、みんなが背中を押してくれたので、もうやるしかない、がんばらなきゃって気持ちひとつで乗り切りました」

 レース後の共同記者会見では開口一番、力を出し切ったことを強調した佐藤。今年もここまでオールガールズクラシック、パールカップを制しており、この日も無双。これで昨年11月の競輪祭女子王座戦からGI4連勝だ。ナショナルチームに所属し、自転車競技と競輪の2足のわらじを履くケイリン世界女王が改めてその強さを証明。伝説をつくった真夏の祭典となった。

ファン投票1位児玉、新鋭仲澤がどう立ち向かうか

 ファン投票得票数上位20選手をはじめ、合計42人が選抜された今回の女子オールスター競輪。ファン投票1位は児玉碧衣(福岡・108期)で、9年連続でのトップ選出だ。初日に投票上位7選手で行なわれたガールズドリームレースでは4着ながら、積極果敢な走りを見せていた。

 カールズグランプリ3連覇を果たすなど、これまでガールズケイリンをけん引してきた実力者は前日の準決勝後、「初日に(力を)出しすぎて、ハムストリングが張っています。体のケアを重点的に行ないたいと思います」と疲労感を見せていた。

 だが、優勝してこそファンの期待に応えられることは誰よりも理解している。「佐藤選手の強さが連日、光っています。厳しい戦いになると思いますが、勝てるイメージをしてがんばりたいです」と、勝利への意欲を見せていた。

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