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Dリーグのタイトルスポンサー「第一生命」 広告宣伝だけではない、その先にある真の目的とは (4ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by D.LEAGUE 22-23

長年テニスや陸上をサポート

 第一生命はDリーグのスポンサーとなって3年だが、同社は長きに渡ってそのほかにもさまざまなスポーツに協賛している。そのうちのひとつが、テニスだ。「第一生命全国小学生テニス選手権大会」という名称で、1983年の第1回大会から冠スポンサーになっている。

 過去40回の大会のなかで、錦織圭や土居美咲などを輩出。プロ選手を目指すテニス少年・少女の甲子園とも呼ばれているなど、歴史と伝統のある大会だ。

「この大会は次世代を担うジュニア選手の育成支援という観点で参画を始めたと聞いています。錦織圭選手が飛躍するきっかけの大会となったように、陰ながら支え続けていくことで社会に貢献できるんだなと、後世の人間としてうれしく思います」(佐藤氏)

 また1990年には女子陸上競技部を創設。バルセロナ五輪のマラソンで4位入賞を果たした山下佐知子氏が監督として長年指導にあたり、数々のオリンピアンを育て上げるとともに、全日本実業団対抗女子駅伝競走大会(クイーンズ駅伝)で2度の優勝を誇っている。

「我々は女性の割合が圧倒的に高い会社ですので、女子陸上競技部は会社のビジネスモデルとも親和性があるのではないかなと思っています。実際に選手はグループ会社を含むさまざまな部署に所属していて、午前は働いて午後に練習をするといったこともしています。

 社員にとっては自分たちの姿を選手に投影しやすくなりますので、社内ですごい盛り上がりを作ることができています。仙台のクイーンズ駅伝では、本社からの応援も含めて1000人規模の一大応援団をつくって、各ポイントで応援をしていました」(佐藤氏)

 この女子陸上競技部を活用した第一生命ならではの取り組みとして、全国の市民ランナーを応援するプロジェクト「Run with You」を2015年にスタート。各地で開催される市民マラソン大会に協賛するとともに、プロジェクトの一環として、健康増進を目的に女子陸上競技部OGによるランニング教室を全国各地で展開している。

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